2012年11月6日

その2


さてすみません、こんなのに長々お付き合い下さりどうもありがとうございます。

さて映画ゴティックメードの最後に登場する謎のフィルモア皇帝。先にも書いたように彼はまだ漫画の最新刊にも登場しておりません。しかしどうしてファンは彼の名前がわかるのか?
それは「設定画」の存在です。
漫画ファイブスター物語の最初には必ずカラー頁があって、そこにセルで書かれた主な登場人物の絵と、簡単な説明が書かれているのをご確認できると思います。1巻なら、ラキシスもソープも掲載されていますね。
これを漫画の進行とは全く別に、作者は時々新しいキャラクターの存在を一枚の設定画とそれに付随する情報の形で予告しており、(そうではない場合もありますが)それは副読本という形になって、ファンに最新情報として提供しているからです。
今現在、それがまとまっていて容易が入手なものに「DESIGNS」という設定画集というものが出版されています。DESIGNSは現在1~3まで本屋さんで発売中。
そして次のDESIGNS4が発刊された時、漫画の連載再開が同時にスタートする事も作者は何年も前から宣言されています。

勿論ファイブスター物語は漫画単独だけでも充分に楽しめるのですが、DESIGNSはより深く世界に嵌りたい方への・・・贈り物なのでしょうか。
しかし、設定画が登場したからといって、実際に漫画に出て来るのはいつの日になるのかはわかりません。先ほど書いたクリスティン・Vだってその存在や画はかなり昔から示されていたものの、実際に登場したのは・・・いつだ?(^_^;)
※ただ残念ながらゴティックメードに登場するフィルモア皇帝に関する記載はDESIGNS4に載る筈です。急ぎ確認したい方は、リブート7に少年時の名前で白黒の線画と説明が掲載されていますのでそちらをどうぞ。

数多くある設定画からこの謎のフィルモア皇帝を読み進めていこうとすると、彼の隣にいたオレンジ色の女性の存在が重要視されます。彼女の名前はエスト。そう、もう1巻の冒頭に登場していますね。
彼女と、クリスティンの隣にいたもうひとりの孔雀色の女性・・・変な歩きかたしていましたね。これに関しては私もさっぱり分かりませんが(^_^;)この少女の名前は町(まち)というのですが。
彼女たちは映画ゴティックメートには直接関係ないのですが、ファイブスター物語では大変重要な役割を果たしています。
彼女たちはファティマと呼ばれる人工生命体。
ひとりの騎士(ヘッドライナー。ゴティックメードにもでてきた”天を取るもの”としての称号ですね。FSSでは元からこう呼ばれます。)に仕え、彼らの搭乗するロボットに一緒に乗り込み、その動きのコントロール及び騎士のサポートをします。
ゴティックメードではこのサポート役を人工頭脳で行っていたのですが、ファティマたちは人間と会話もしますし、騎士のコントロールにおかれるよう様々な制限を課せられていますが、あくまで生命ある存在です。それは時代が何千年も進んだ結果生まれた”変化”によるものです。(進化ではありません。)
最初に登場した、ファイブスター物語の主役であるラキシスもファティマの一人です。

このエストというファティマは、ファイブスター物語の中で様々な騎士に仕えることが既に決められております(もう漫画上でも何人か主人を変えています。)
その中に、町と同じ孔雀色のフィルモア帝国の制服を着ている画も存在します。そして、エストが仕えることになるフィルモア帝国の関係者はひとりしかいないことに、作者が設定画の脇で書かれている情報から明らかになっていくわけです。
もう二十年以上も前に、それははっきりとしておりました。ファンにとってみれば、この新しいフィルモア皇帝は「やっと絵になって現れた存在」でもあるのかもしれません。
まさか映画に出て来るとは、思いませんでしたけどね(^_^;)

この設定画・およびDESIGNSから明らかになる事がもうひとつ。
物語の終盤、何か変な男女が出てきましたよね。特にバラの花を頭につけたような女性。
彼女も今後ファイブスター物語に登場することの決まっている人物であり、既に設定画が何枚も公開されていました。
しかもあれで人間なんですよ人間!劇中にも登場しましたが、女性の名前はLDI20。エルディアイ・ツバンツヒと呼びますが。これはあくまでコードネームです。LDIにはまた別の名前があります。
彼女はゴティックメードの舞台よりもはるか昔から存在していて、そして遥か未来まで生きる人間だという事になっています。何でそんな設定なのかはまだ私にもわかりません(^_^;)
しかし、彼女は優れた科学者であり、また騎士でもあります。

そして彼女やユーゴ・マウザー教授(男性の方)が属している組織。彼らは映画に出てくるテロリストそのものではありません。
彼らは・・・台詞からわかるかな・・・その時必要とされている国や組織と”契約し”、それに基づいて彼らの優れた技術や情報を相手に提供している、とされる謎の組織です。その名はシステム・カリギュラ。
彼らは映画ゴティックメードでは最新GTMボルドックスをテロリスト(実際は違いましたが。)に提供し、トリハロン側の戦艦に関する詳細な情報、トリハロンの戦い方?(ごめんちょっと自信なし)などを契約していた相手側にもたらしていたのです。そこまで勝つ為のお膳立てしたにもかかわらず、ボルドックスはGTMカイゼリンに敗れます。
マウザー教授はあのボルドックスを設計した人物です。しかし・・・テロリストとの契約はそこまでだったのでしょう。彼らは深追いせずに彼らの住む星に帰って行きます。
彼らが何のために組織され、そしてどうしてあんな長命で高い技術を持っているのか、そして何が目的で動いているのか、今現在では分からないことが大変多いです。
ただ、システム・カリギュラの組織そのものは既にファイブスター物語にも登場し、そう、あのフィルモア帝国も含む何カ国かと契約し、華やかな舞台の裏で暗躍しております。
そしてLDIはまたFSSにも登場し、何処かの国で戦い・・・そしてどうなるのか。実は彼女がやがてどうなってしまうのか、大まかには分かっています(^_^;)ただ、その詳細についてはまだ明らかになっていません。
彼女がファイブスター物語でどのように活躍し、そしてどうして最終的にそこに落ち着くのか。漫画になる瞬間を楽しみにするのが(私のような)ファンだったりします・・・

このくらいにしておこうかな。まだファイブスター物語との共通点や謎は本当にいくつもあるのですが、あんまり長いと読む気にならなくなりますよね(^_^;)
最後に簡単にですがベリンについて。まだ確たる事がいえないので申し訳ないのですが、多分です、多分ファイブスター物語にも登場します。ただそれはいつの日になるかは分かりません。
それが分かったのは、映画のテロップに書かれたベリンの本当の名前と、事前にあった文章だけの数少ない情報から。
確たる事でなければあーだこーだファンの皆さんは色々考えていて、私も映画を観てから、色々頭をめぐらせています(^_^;)


映画ゴティックメードに沿って漫画ファイブスター物語の魅力・・・なのか中毒性なのか分かりませんが(^_^;)をお伝えしたかったのですがいかがでしょうか。
しかしこれはただのガイドで、本当の輝きは作品の中にあります。今回キャラクターにだけに的を絞ってご紹介しましたが、実際はその物語、デザイン、描写、モーターヘッドと呼ばれるロボット、と魅力的なものばかりが作品のそこかしこに散りばめられております。
もし映画ゴティックメードの何かに惹かれて、でも迷ってここに辿り着いてしまった方は、是非騙されたと思ってファイブスター物語の1巻、(もしくはリブート1)を手に取ってみてください。
何、漫画は12巻までしかありませんから、すぐ追いつきますよ(^_^;)

そしてようこそ、ファイブスターストーリーズへ!!


20121106 チーク(@cheekandlip)

追伸
流石にメカのことに何も触れなかったのも・・・なんですから、一つだけ。
もし映画で聞き覚えがありましたら、このキーワードは忘れないで下さい。「破裂の人形」。



0 件のコメント:

コメントを投稿